はじめまして。ギャラリー蛇足です。
鹿児島県南九州市にできた小さな私設ギャラリーです。ここ南薩地域では、文化施設は絶滅危惧種のような存在で、文化的刺激を見つけることも難しいのが現状です。
これまで作り手や文化は、南薩にもたくさんいたはずです。では、なぜ育たないのか。恐らく、そういう物事を、大事にする場所がなかったからではないか、と思います。
culture(=文化)の語源は、cultivate (=耕す)だそうです。ということは、耕す場所がなければ、新しい文化を育てることも出来ないことになります。そこで、2021年にギャラリーという拠点を作り、少しずつ耕してみることにしました。
ギャラリーの名前は「蛇足」です。ざっくり言うと、「余分なモノ」です。ギャラリーを作ろうと思った当時、コロナ禍の自粛令により、不要不急のモノゴトがどんどんと姿を消していきました。人生の余分なモノや時間は、もう消えて無くなってしまうのか、と考えるだけで悲しかったです。その思いがあり、私たちは、人生を豊かにする為の「余分」や「遊び」によって作られるものを大事にしたいと思っています。
さて、「蛇足」の故事はご存知でしょうか。
“ヘビの絵を描く競争をし、一番に完成させた才能ある者が「私はヘビに足を付け足す余裕がある」と描いたが為に、ヘビの絵では無くなってしまい、競争に負けてしまう・・・。” という故事です。
果たして彼は敗者だったのでしょうか。
まず、この話の解釈を変えると、蛇足(人生に余分なモノ)が作れる者は「とても才能のある者だ」と示しているのではないでしょうか。
そして、その才能ある者は「競争社会から抜け出す方法」を私たちに示して見せたのではないでしょうか。
ギャラリー蛇足は、田舎の小さなギャラリーです。都会の大きなギャラリーに比べ、まだまだ知名度や集客力もありませんが、そんな「DASOKU」な作品や作家さんをお招きできたら嬉しいと思っております。
以後、よしなにお願い致します。
GALLERY DASOKU
■運営■
福迫写真事務所
漣俊介デザイン企画
(追記:あと、自分達も作品を展示できる場所がなくて困ったので、ギャラリーを作るに至りました。)